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田中芳樹原作『風よ、万里を翔けよ』コミカライズ第一巻発売

| もとむらえり

ちょっと!もとむらさん!!

アナタ、月刊連載のお知らせするとか、前の記事に、書いてましたよね!?

ハイ、ぐうの音も出ません、もとむらです。

巨匠・田中芳樹先生原作の中国歴史小説、『風よ、万里を翔けよ』の
コミカライズ第一巻が、10月14日(金)に発売されました!

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田中先生の原作が初刊行されてから早25年…
良い作品は、時代を越えて、いつまでも良い。
そう確信できる物語です。
どうぞよろしくお願いいたします。

*
さてさて、ちょいと小話。
秋乃先生の初代コミカライズは、当然のことながら発売時に買って読んでます。
高専1年の夏休みに、両親の勧めもあって
カナダの姉妹校に約一ヶ月間留学させてもらったんですが、
その際ホストマザーに「ディズニーの長編アニメが好き」といったら、
現地の映画館で、当時公開されたばかりの『ムーラン』を見せてもらいました。
もちろん字幕なしで、上映開始5分くらい経っていたのですが入場させてもらって(笑)

…鳥肌立ちましたよね。当時は3DCGを映画に組み込み始めたばかりの頃だったと記憶しているので、
雪山のシーンとか、国民全員が皇帝にかしずくところとか…
小娘ながら、これはすごいものを見たと。

帰国後、日本公開を待って映画館に行き
(そこで初めて冒頭部分と、話の詳細が分かったんですけれど(笑))、
パンフレットを買い、
そこで日本でも、田中芳樹先生の書いた木蘭の小説があることを知り、
その足で帰りに本屋で買って帰りました。

本屋のマンガと歴史書コーナーをぶらぶらするのが好きだったので、
そこで秋乃先生のコミカライズ版も新刊で買い、読みました。
1冊で見事にまとまっているのもすごかったですが、
田中先生の帯文にあったように、確かに美麗で、
かなり小説のイメージを具現化されました。
文字だけではよくわからないものをガツンと見せてもらったな、と。

しかしこの小娘、当時から妄想好きで、
自分だったらこういうアレンジをするな~と思っていたんです…
ムーラン、田中先生の小説、秋乃先生のコミカライズ。
もう十分だろ、とならなかった(笑)。

それが約20年の時をこえ、仕事として実現しました。
なんというか… …感慨深い。

20年近い片思い…原作を任せていただき『大事にします!幸せにします!』という一言につきます。

よろしければ、もとむら節、もとむら流アレンジのこのコミックス、
読んでみてください。原作を損なわないようにちょっぴりかつ大胆にアレンジさせていただいた部分もあります(笑)
一番初めにキャラデザした木蘭が、
ディズニーのムーランよろしく全然女の子に見えない…とか
忠実に再現しようとした裏話などもあるにはあるんですけど、
そこは少女漫画雑誌寄りにテコ入れしてキャラデザインし直しました。
漫画の力ってスバラシイな~^^(笑)

誓って、原作を、絶対に面白くしてやるという強い思いがなければコミカライズに挙手しませんでした。

もともとが二番煎じと言われるかもしれない、
(秋乃先生にも関係者様方にも感謝しきりです…よくぞGOしてくださいました…)
そして
田中先生の原作をコミカライズするには実力不足かもしれない…
そんな葛藤を乗り越えて、振り払って、なおかつぐりぐりと踏みつぶして(笑)
正面からぶつかっております!!!

画面から少しでも、その熱が伝わると嬉しいです。

どうぞどうぞ、よろしくお願いいたします!!